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フリーライターの吐きだめ

美しい人

夜の東京の街はすきだ。

静かなゴミと発情した猫くらいしかいない。

かつて「眠らない街」と言われた渋谷は、居酒屋のラストオーダーが過ぎた頃には大人しくなるし、それ以外は道玄坂のネオンに消えていく。

年が明けてからは京都へ帰省したり、福岡へ物件を探しに行ったりと忙しない日々が続いていた。愛着なんてないはずの東京、高速バスが見慣れた景色を走り出すとすこし安心するのはなぜだろう。

相変わらず今年も変化の年になりそうで、私自身も5月にはアラサーの仲間入りだからなんだか感慨深い気がしてしまう。アラサーって、なんかもっと大人だと思ってたのに、心が追い付かないまま歳だけ重ねている気がする。

まあでも、そんな自分のことはあまり嫌いじゃない。自分に似合うものや、向いていることは十分に分かったから、今年は直感を大事にしていきたい。

とにかくライムグリーンと柄物がいまの気分で、花粉を除けば、もう春が待ち遠しい。

振り返れば、掘り起こせば、思い浮かぶような沼のような感情に、たまに後ろ髪をひかれながら、わたしはまた春を待ってる。