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フリーライターの吐きだめ

ひつじの夢をみて

左側を歩くようになったからか、最近は右側にもたれたり、右側に傾いて眠ることが多くなった。元々、気性の荒いタイプではないけど口には出さずにメラメラと燃えているタイプだから、怖い目をしていることが多かった。新しい街で人と暮らす生活、暮らす前に少し考えていたような不安は全くなくて悩んでいたことすら馬鹿らしい。時折、波立つ感情に振り回されることもあるけど「飲まなきゃやってられん」と騒ぐわたしに、深夜にも関わらず元気をだしてと両手いっぱいのビールを提げて帰ってくるやさしい人のおかげで1日のおわりには温かい気持ちになる。

会社は新店舗の出店で忙しく、自分の役割以上のことを当たり前に求められる。職場では深刻な人員不足が続いているし、ピリピリした空気感を感じながら働くのは決して楽しくない。お客さんに八つ当たりされたり、心無い言葉を吐き捨てられることもある。帰り道にはキャッチに捕まるし、不審な電話が続いてる限り音楽を聴きながらも帰れない。

公私ともに順調ですと笑顔で即答できる人はいったいどんな人生なんだろう。なんか嘘っぽいなとか思ってしまうわたしは性格が悪いかもしれない。でも、人生ってそんな上手くいくだけが正解じゃないと思うし(そもそも人生に正解なんてないし)浮かんだり沈んだり、自分を嫌いになったり人を好きになったりしながら生きていくものだと思う。荒んだり、潤ったりしながらも時間は止まらずに日々は進んでいく。この前まで満開だった桜も、今では葉の方が目立つようになった。あっという間に春が過ぎれば、次は初夏だ。5月、新緑の季節、わたしは24歳になる。