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フリーライターの吐きだめ

ソラニン

眠る前、クーラーの効いた寝室で布団に包まりながら「本当はちょっと疲れてる」と口に出すとなぜか泣きそうになった。「そりゃあそうだよ」と背中をポンポンと撫でられて、私は泣きだすのを堪えて目をつむった。

新しい職場に来て今日でやっと1週間が経った。この1週間は本当にあっという間で、ずっと肩に力が入っていた。

ずっとしたかった仕事はやっぱり楽しくて、職場の人たちはかなり親切だ。覚えることも多ければ、仕事内容も多い。異動前にはパワハラまがいな詰め方をされたけれど、実際に異動してから理不尽な要求をされたことはない。まだ、戦力にもなれていないからだとは思うけれど、焦ったところで意味はないから、私は私の出来ることをコツコツとやり続けていくしかない。

勤務中は各々が業務に取り組むスタイルで、個人プレーが基本だからデスクに全員揃うことはまず無い。それでも昼休みになると、デスクに揃ったメンバーで近くの安くて美味しいラーメン屋に行ったり、となりの事業部の人と健康的なお弁当を買ってラウンジで食べたりする。話すのは都市伝説の話とかで面白くてくだらない話ばっかりだ。

この前は先輩と先輩おすすめの洋食屋さんでハンバーグを食べた。サイトを運営していることや、文章を書くのを仕事にしたいこと、場所に捉われない働き方をするために今頑張っていることなんかを話したら、最高な考え方だよとめちゃくちゃ興奮しながらエビフライを頬張ってた。

将来の話や夢の話を恥ずかしがらず、本気で話せる環境って本当に最高で、底辺と比較して耐えてと言われ続けた以前の環境はめちゃくちゃストレスだったんだなとあらためて思う。

定時で帰れる日々にはまだ慣れていないけど、仕事に1日を支配されないのはいい。そして同時に、もっと早くこの環境でいられたなら、今はもう居ない人とも、きっと違う未来があったんだろうなと思う。過去は戻らないけど、きっと戻れない。だからこそ、今があるから、もうさよならなんだよなあ。