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フリーライターの吐きだめ

野菜生活

自分の身体に値段がつくことを知ったのは中学3年の冬で、当時付き合っていた男の子と待ち合わせをしていた時だった。知らない男の人がそろそろと近付いて、私に私の値段を耳打ちしてきた。初めは何を言ってるのか本当に分からなくて、あの頃のわたしはたぶんもう1度質問を聞き返した。でも、返ってきたのは気持ちの悪い笑顔で、私は反射的にその場から走って逃げた。とにかく逃げなきゃと思ってよく知らないところまで走って、走って、走った。気持ち悪さで吐きそうになって近くにあったガストの駐車場でしゃがみこむ。携帯には男の子からの着信が2件入っていたけど、その日わたしは待ち合わせ場所に行けなかった。

ただ電車に乗っているだけで勝手に身体を触られたり、ただ道を歩いてるだけで勝手に見たくないものを見せられたりする。そういう経験は女性なら誰しもが経験したことあるんじゃないかな。SNSで広がる#metooのムーブメントなんかは、そういった経験が当たり前に起きてはいけないことをあらためて強く発信する素晴らしい動きだと思う。(それでもまだまだ浸透していないのが悔しいし、恐ろしい)

欲をぶつけられることに慣れるために自分で自分を殺したり(そのときの自分は存在していないものとする)、減るもんじゃないし(心はすり減っているのに)と自分を諦めたりすることがわたしは今までに何度もあって、あなたが好きじゃない人には簡単に触らせちゃいけないんだよと私の代わりに泣いてくれた人を思い出す。ありがとう。

年末にどうしてこんな話を書いてしまったんだろう、書いていて気が滅入ってきた。きっと忘年会で色々言われたせいだな、聞き流してたつもりだったんだけどな。ただ年末のこの時期は本当に馬鹿が増える。街には自分で自分を律せないやつがうじゃうじゃ溢れ返る。終電前の駅構内はゲロまみれだしね。

社会人、会社勤め、こんなものかと線引きしないと生きていけないよね。いちいち傷ついてたら会社勤めなんてできないし、そこの線引きができない人は負けだから。川奈さんの言う通り。

だけど、生きにくい世界だけど、自分に誇りを持てなくなるような場所はきっと留まってはいけない場所だから。東京でひとり暮らししてる女なめんなのメンタルで明日も電車に揺られます。まあ、本当にダメだと思ったら辞めればいいし辞めたところで死なないし。(辞めないと死んじゃうことだってざらにあるし)お仕事、納めてない方々、明日も生き抜きましょ。